更新日:2021年12月9日
看護学校で夜間の学校ありますか?という質問がけっこう多いのですが…。
「准看護師の資格を持つ人が、看護師(正看護師)になるための学校」には夜間部はあります。
ですが、検索して当サイトにたどり着く方の多くは、「准看護師の資格は持ってないけど、夜間の看護学校で看護師の資格を取りたいんです」という方ではないでしょうか。
例えば、昼間は働きながら夜に看護学校に通うイメージを持っている方も多いと思います。
ですが、残念ながら准看護師の資格を持ってない方に対しては、「夜間の看護学校はありません」というお答えになります。
強いていえば、夜ではないですが、「首都医校」や「名古屋医専」という看護専門学校には日中の午後14時台、16時台からの授業が始まる学校はあります。
しかし、病院などの学校外での実習は午前午後にかけて丸一日実習ということになるので、1、2年生はともかく、実習がメインとなる3年生は働きながら看護学校に通うのは物理的に難しいですし、実習のない日に働けたとしても家に帰ってから最低限復習する勉強時間を確保しなければなりません。
仮に働きながら何とか学校に通えたとしても、看護師国家試験に合格しなければ3年間という時間が無駄になってしまいます。
学校名 | 学科 | 授業時間 | 資料請求サイト |
首都医校 | 実践看護学科Ⅱ | 16:20~21:10 ※学外の実習等は昼間 |
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名古屋医専 | 実践看護学科Ⅱ | 14:40~21:10 ※学外の実習等は昼間 |
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「そもそもなんで、夜間の看護学校ないの?」と思う方がいるかもしれませんが、看護師になるためには覚える知識が膨大なので、多くの授業時間数が必要になってきます。
准看護師の資格を持っている場合は別なのですが、知識ゼロ・経験ゼロからの場合は夜の数時間だけちょっと勉強してこなせる量ではありません。ですから、朝から夕方までしっかり授業を行う「全日制」の看護学校がほとんどになるわけです。
さらに、看護の実習は病院や福祉施設で行われますが、病院は基本的に朝から夕方にかけて日中に患者さんが来るわけです。
夜間の実習というのも一部の看護学校でプログラムとして組み込んでいるところはありますが、それはあくまでも夜勤の経験をしてみること自体が目的なわけであって、基本的な実技の経験などは患者さんがたくさん来院する日中にやるしかないわけです。
夜間の看護学校があるのは准看護師の資格を持っている場合
さて、冒頭で述べたように、准看護師の資格をすでに持っていて、看護師を目指す方には朝から夕方まで授業を行う全日制(修業年限2年)の学校だけでなく、日中午後から、あるいは夜から授業を行う「定時制(修業年限3年)」の看護学校があります。
准看護師資格を持っていて、実務経験が7年以上ある場合は通信制の学校もあります(通信制の場合は座学は家で教材を使って学習、実習は病院での見学実習や実際に学校に登校する日もあります)。
定時制にも昼間と夜間の2種類あって、学校によって授業時間は若干異なりますが大まかに言って、「昼間」は午前の授業はなくて午後13時~16時くらい、「夜間」は18時~21時くらいに授業が行われるパターンに分かれます。
昼間の場合は、午前中は働いて、午後に授業を受けて、さらに夜働くということもできますし、夜間の場合は日中に仕事ができます。
とはいえ、実習は朝から夕方まで行われます。3年生は実習が中心になるので、働く方は収入の減少を予想し、あらかじめ貯金しておくことが重要です。
仕事と学業の両立はできますが、身体的にも精神的にも負担が大きいので、覚悟を持って入学しましょう。
お子さんをお持ちの方で通学する場合は、家族のサポートなど周囲の理解を得て、助けてもらうことが重要です。
准看護師の学校は平日午後から授業を行う所も多い
准看護師を養成する学校の授業時間は朝から夕方までの全日制の学校もあれば、午後から授業があるところも多いです(学校によって授業時間は異なりますが、13時~17時ぐらい)。
午前中に授業がないと、例えば、平日の午前中を病院で看護助手として働くことができます。
とはいえ、実習になれば朝から夕方まであるので、実習がある日は働くことはできないと考えておきましょう。
准看護師を目指すのであれば、働きながら目指せる資格ではあります。
資格取得までに2年間、学校に通って都道府県が実施する准看護師試験を受験すれば准看護師になれます。
准看護師は看護師と違って、自らの判断で看護業務はできないものの、実態は准看護師と看護師に「業務の範囲」の差はありません。
さらに、准看護師の学校の入学資格は中学校を卒業していれはOKなので、入学試験のレベルは看護師になるための学校より易しいというのも魅力のひとつです。
ただ、准看護師は看護師に比べて給料が年額にして約80万円ほど低いというデータもありますので、長い目で見れば看護師のほうが給料や昇進という意味では有利といえるでしょう。
准看護師になってから看護師になるためには、最短で2年間(夜間なら3年間) 学校に通うことになります。
つまり、准看護師になるために2年間かかっているので、合計4年間あるいは5年間学校に通うことになります。
最初から看護師になるための専門学校に通えば、働きながら通うことは難しいでしょうが、学校に通う時間は3年間で済みます。
とはいえ、看護師と准看護師、どちらを目指すのが良いか悪いかということではなく、あなたの現在の状況を考えてベストな選択をすればよいと思います。
経済的に余裕がなかったり、お子さんがいらっしゃる場合など、人それぞれ状況が違うはずです。
授業時間の例
ここで、学校の授業時間の例をご紹介します。
授業時間は学校によって異なりますので、あくまで参考程度にしてください。
資格が何もない状態から看護師になる…看護学科(3年課程)
まずは看護師になるための一般的な看護専門学校(3年課程)の授業時間は以下の通りです。
ここでは上尾中央看護専門学校のケースをご紹介します。
・8時40分過ぎ登校~16時10分終了
(実習中は8時に実習場所へ到着~16時終了)
准看護師から看護師になる
1.「夜間」定時制2年課程(通学は3年)
続きまして、准看護師の資格を持っている方が看護師になるための看護専門学校の授業時間例です。
まずは夜間部のある学校からご紹介します。
葛飾区医師会附属看護専門学校(看護師養成課程)の場合:月~金曜日の18時~21時10分(夜間3年間の学習)
大半の学生さんが病院などで准看護師として勤務しながら、学校に通っています。
2.「昼間」定時制2年課程(通学は3年)
続きまして、昼間部がある上板橋看護専門学校のある一日の学生さんの流れです。
Aさんの場合 | |
7時 | 起床(病院から3分の寮に住んでいるから朝はゆっくり支度ができる) |
8時~12時 | 准看護師の正職員として勤務 |
12時~13時 | ランチタイム |
13時~16時30分 | 学校での授業 |
17時30分~20時 | 夕方勤務(戻り勤務) |
20時~21時 | 夕食・入浴 |
21時~23時 | 自己学習 |
※実習期間中は午前・午後にかけて丸一日実習となります。
准看護師になる…准看護科:2年(昼間定時制)
准看護師になるための学校の授業時間をご紹介します。
午後から授業がある「福岡市医師会看護専門学校(准看護科)」の場合
講義 | 月曜~土曜日 13時30分~16時50分 |
臨地実習 | 月曜~金曜日 8時30分~16時30分 |
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もう一つは午前中から授業のある清恵会医療専門学院(准看護学科)のある学生さんの一日をご紹介します。
Bさんの場合 | |
6時 | 起床:子どもたちの登校の準備をしながら洗濯を干す |
7時30分 | 通学:母に子どもたちをお願いし電車に乗る |
8時50分~12時 | 授業 |
12時~12時50分 | ランチタイム |
12時50分~16時 | 授業 |
16時~17時 | 放課後:図書室で勉強 |
17時~21時30分 | 帰宅:子どもを歯医者に連れて行く。 晩御飯の準備をしながら子どもたちの宿題をみる |
21時30分~24時 | 子どもたちを寝かしつけ、授業の復習・テスト勉強 |
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入学するまえに学校の授業割をチェックしておくと、学校生活のイメージがしやすいので、パンフレットや募集要項で確認しておきましょう。
【まとめ】
・准看護師の免許を持っていない場合は、夜間の看護専門学校はない(夜ではないが、日中午後14時台から行う名古屋医専、16時台から授業を行う首都医校、がある。
・准看護師の免許を持っている場合は、夜間の看護専門学校はある(18時ぐらいから授業が始まる)
・どんな看護学校でも、実習は朝から夕方まであるので、実習の日は働くことは難しい
・准看護師の資格がなくて、どうしても働きながら看護師を目指したい場合は、まずは准看護師になるための学校に通うのも選択肢の一つ。准看護師の免許が取れたら、准看護師として病院などで働きながら看護師の資格を取るために再び学校に通う。
ただし、看護師になるために最短でも4年間学校に通うことになる。
それを避けたい場合はあらかじめ貯金などをして働かずに、病院や学校独自の奨学金制度をうまく利用して看護師になるための学校に3年間通う選択肢もある。
准看護師か看護師になるのか、どちらが良いということではなく、あなたの現在の状況によってベストな選択を考えましょう。
【動画】夜間の看護学校について解説
夜間の看護学校、そして働きながら看護師になるためのルートについて解説しております。