奨学金をうまく使って、学費を安くおさえる方法

看護師志望者の場合、 一定の条件さえクリアすれば、特に成績が良くなくても奨学金をもらえる方法があります。それは、病院からもらえる奨学金です。詳しくは後述する「病院の奨学金の例」の部分を参考にしてください。そのほか団体、自治体、大学、企業などの奨学金があります。 一人で複数の奨学金を受けられる場合もあります。

看護師はまだ売り手市場、奨学金制度が充実

近年、看護師不足は年々、改善の方向へ向かってはいますが、厚生労働省の調べによりますと、「保健師・助産師・看護師」の求人倍率は2.33倍(2017年度)と依然として高く、看護系の職種は売り手市場とまだ言えるでしょう。看護学校を卒業後、指定の病院で働いてくれるならば学費を援助するという病院が少なくないのですが、これは看護師の需要の高さを示しています。病院も奨学金を出してまで看護師を確保したいのです。特に専門学校は学費が比較的安いところが多いので、学費をかなり安く済ませることができるのです。

ただ、専門学校のなかにも教材費、実習費、設備費など、その他の諸経費の金額が高い学校があるので注意してください。 大学は専門学校より学費が高い傾向にありますが、病院からの奨学金などを利用して学費を抑えることもできます。「学費や奨学金制度」については学校案内・募集要項に記載されているので、チェックしておきましょう。大学・専門学校の資料請求はマイナビ進学(資料・送料ともに無料)から可能です。病院からもらえる奨学金の多くは、指定された病院で一定の期間働くことが条件になっており、その条件を満たせば奨学金の返済が全額免除になるケースが多いです。ただ、返済の免除はせずに給料から天引きする場合などもありますので、奨学金を受け取る際にはくれぐれも返済の条件等に注意してください。

奨学金の種類を知ろう!

奨学金(貸与型)の場合は原則として「お金を借りる」形になるわけですから、返済の期限や条件はしっかり確認しておく必要があります。奨学金の主なパターンは以下の通りです。

1:奨学金の返還が必要な『貸与型』 (条件を満たせば、返還が免除される場合もある)
2:奨学金の返還が不要な『給付型』

2018年度から国が新しく給付型の奨学金を新設しましたが、 対象の主体となる子供は「住民税非課税世帯」で、さらに「十分に満足できる高い学習成績」などの学力・資質の基準があります。この政府の施策により実際に給付を受けられる学生は少ないと予想されるので、今後も一般的に広く利用される奨学金は貸与型ではないでしょうか。ただ、繰り返しの説明になりますが、看護師志望者は下記で説明する病院型の奨学金を利用し、ある一定の条件を満たせば実質的に奨学金の返済が不要になるケースがあります。返済免除既定のある奨学金を利用すれば、昨今世間で言われているような奨学金を返せなくて苦しむことにはならないので、経済的な負担を減らしたい方は病院の奨学金はチェックしておきたいところです。

病院の奨学金の例~その1

東京医療センター奨学制度(2016/4/1現在)

東京医療センターでは、東京医療保健大学(東が丘・立川看護学部)に在籍している者で、 卒業後東京医療センターに就職を希望する学生に対して、奨学金を貸与することにより、その修学を支援します。 卒業後東京医療センターに一定期間勤務することで、奨学金の一部または全額の返還が免除されます。 奨学金の金額は1年間50万円で、1・2年次生は3名以内、3・4年次生は30名以内の適用となります。

災害医療センター奨学制度(2016/4/1現在)

災害医療センターでは、東京医療保健大学(東が丘・立川看護学部)に在籍している者で、卒業後災害医療センターに就職を希望する 4年次生(若干名)に対して1年間40万円の奨学金を貸与することで、その修学を支援します。 卒業後、災害医療センターに一定期間勤務することで、奨学金の返還が免除されます。

病院の奨学金の例~その2
帝京大学グループ 看護学生奨学金制度

この制度は看護師、助産師を養成する学校に在学する看護学生で、卒業後、帝京大学グループの各病院に看護師、助産師として勤務する者を対象に、奨学金の貸付けを行うものです。貸付期間、申請方法、返還の免除等の詳細は下記の問合せ先にご確認ください。

勤務先
帝京大学医学部附属病院、帝京大学医学部附属溝口病院
対象
卒業後、帝京大学医学部附属病院、帝京大学医学部附属溝口病院において、看護師・助産師として勤務しようとする者。
貸与額
月額 30,000円
貸与期間
2年次から4年次まで3年間。
返済
卒業後看護師・助産師の免許を取得して、奨学金の貸付を受けた期間に相当する期間を帝京大学グループの病院に看護師・助産師として勤務した場合は返済の免除が受けられます。

勤務先
帝京大学ちば総合医療センター
対象
卒業後、帝京大学ちば総合医療センターにおいて、看護師・助産師として勤務しようとする者。
貸与額
月額 50,000円
貸与期間
1年次から4年次まで4年間
返済
卒業後看護師・助産師の免許を取得して、奨学金の貸付を受けた期間、帝京大学ちば総合医療センターに勤務した場合は、返済の免除が受けられます。

病院の奨学金の例~その3
労災病院グループ

入学後、原則として希望する労災病院(奨学金支給病院)の奨学生となり、卒業後、奨学金支給病院に勤務します。各労災病院の看護師募集状況または定員等の事情により、必ずしも第一希望の奨学生になれるとは限りません。奨学金支給開始後も事情により、他の労災病院に変更となる場合があります。

横浜労災病院の奨学金の場合

① 修業期間中は奨学金(4月は32,000円、5月~3月は月額28,000円)が貸与されます。→年間34万円、3年間の総額102万円の奨学金が貸与されるということになります。※年間34万円という額は1年間の授業料の金額に相当します。授業料以外に入学金、教科書代、健康管理費、教材費、実習費(交通費含む)、学生保険料、実習用看護衣代が別途必要となります。

② 卒業後奨学金支給病院に看護師として引き続き5年以上勤務すれば奨学金の返還が免除されます。

労災病院系列の専門学校の一例

原則、全ての学生に3年間で、奨学金を貸与。条件を満たせば、奨学金返済免除あり。※労災病院グループ

千葉労災看護専門学校

関西労災看護専門学校

横浜労災看護専門学校

中部労災看護専門学校

病院の奨学金の例~その4
上尾中央医科グループ奨学金制度

看護師免許取得後、貸付期間以上、上尾中央医科グループ各病院に常勤職員として就業した場合、 奨学金全額が返済免除になります

上尾中央看護専門学校の例 (2018年度版)

【第一学科】
・3年間総額 1,800,000円
・1年次総額 480,000円(月額40,000円)  
・2年次総額 600,000円(月額50,000円)
・3年次総額 720,000円(月額60,000円)

【第二学科】
・2年間総額 1,440,000円  
・1年次総額 720,000円(月額60,000円)
・2年次総額 720,000円(月額60,000円)

病院の奨学金の例~その5

※国立病院機構病院へ就職を希望する看護学生対象に奨学金を貸与
① 奨学金を貸与された病院に一定の期間勤めれば、返済が全額免除される。
② 病院ごとに貸与される金額が違うので注意(下記の表は一例)

国立病院機構の奨学金制度、病院の一例(※2018年時点)
病院名
金額(年額)
国立病院機構が運営する看護学校
栃木病院
400,000円
栃木医療センター附属看護学校
埼玉病院
500,000円
西埼玉中央病院附属看護学校
下総精神医療センター
600,000円
千葉医療センター附属千葉看護学校
いわき病院
600,000円
新潟病院附属看護学校
まつもと医療センター
600,000円
信州上田医療センター附属看護学校

大学の奨学金の例

大学の奨学金の例~その1(東京医療保健大学)
スカラシップ制度(「いのち」のプロジェクト)(2016/4/1現在)

大学の奨学金のひとつに、「入学試験の成績上位者に奨学金を貸与する」場合があります。例えば、東京医療保健大学では、一般入学試験(前期日程)受験生のうち、成績上位者に対して特待生としてスカラシップ制度が適用されます。選考については募集要項にてご確認下さい。

スカラシップⅠ
各学科の合格者上位5名程度に対して入学金と1年間の授業料を全額免除します。2年生以降は、前年度1年間の学業成績の総合評価により、各学年各学科別に成績順位をつけ、原則として、上位1及び2位を1年間の授業料全額免除の対象者とします。
スカラシップⅡ
各学科の合格者上位10名程度に対して1年間の授業料を半額免除します。2年生以降は、前年度1年間の学業成績の総合評価により、各学年各学科別に成績順位をつけ、上位3-5位を1年間の授業料半額免除の対象者とします。

大学の奨学金の例~その2(東邦大学)

東邦大学(看護学部)の学費減免制度や大学独自の奨学金は下記の通りです。詳細は最新の募集要項でご確認ください。

※2019年度入学生用
制度の名称
人数
内容
初年度授業料減免制度
10名以内
一般入試の成績優秀者上位のうち、初年度授業料全額(110万円)または半額(55万円)免除。
在学生対象の特待生制度
※但し、入学生を除く
6名
2~4年次生のうち、それぞれ2名に対し、授業料半額免除。
幡井奨学助成金
約3名
1年次末の成績優秀者に20万円 2・3年次末の成績優秀者に30万円を交付。

大学の奨学金の例~その3(武蔵野大学の奨学生入試制度)

武蔵野大学の奨学生入試制度です(2019年度入試実績)。「奨学生入試制度」とは奨学金を希望する方の中から優秀な入試成績で合格した方を対象に授業料の減免を行う制度です。奨学生に採用された場合、最大で4年間(薬学科は6年間)の授業料が全額免除され学費は国公立大学並みになります。大学入学後、さらに集中して勉学に打ち込めるよう経済面で強力にバックアップします。詳細は最新の募集要項で必ずご確認ください。

2019年度入試における看護学部の減免内容
合格区分
内容
A合格
4年間 授業料全額免除
B合格
4年間 授業料半額免除
C合格
2年間 授業料半額免除

大学の奨学金の例~その4(東京工科大学のスカラシップ制度)

返還義務のない130万円の奨学金を最長4年間支給

学部
奨学生入試 【2019年度】
医療保健補学部 看護学科
7名

日本学生支援機構の奨学金

日本学生支援機構の奨学金は、経済的理由により就学に困難がある優れた学生等に対し貸与されます。奨学金貸与終了後は、返還の義務が生じ、必ず返還しなくてはなりません。下記の表は「大学」入学者の貸与月額(2018年度以降)です。 貸与月額は短期大学、専修学校(専門課程)、大学院、高等専門学校ごとに異なりますので、詳細は日本学生支援機構のHPからご確認ください。

大学・(利息の無いタイプ)

【国公立・自宅通学の場合】月額20,000円、30,000円または45,000円
【国公立・自宅外通学の場合】月額20,000円、30,000円、40,000円または51,000円 ※自宅通学の月額も選択できます。
【私立・自宅通学の場合】月額20,000円、30,000円、40,000円または54,000円
【私立・自宅外通学の場合】月額20,000円、30,000円、40,000円、50,000円または64,000円 ※自宅通学の月額も選択できます。

(注)申込時の家計収入が一定額以上の方は、各区分の最高月額以外の月額から選択することになります。

大学・第二種(利息が付くタイプ)

月額20,000円~120,000円(10,000円刻み)

※1 私立大学の医・歯学の課程の場合、120,000円に40,000円の増額が可能です。

※2 私立大学の薬・獣医学の課程の場合、120,000円に20,000円の増額が可能です。


日本学生支援機構の奨学金制度には2種類あります。

ひとつは第一種奨学金(無利息の奨学金)です。特に優れた学生および生徒で経済的理由により著しく修学困難な方に貸与を行います。

もうひとつは第二種奨学金(利息付きの奨学金)です。第一種奨学金よりゆるやかな基準によって選考された者に貸与します。 利率固定方式または利率見直し方式のうち、申し込む際にいずれかの一方を選択します。なおいずれの方式も利率は年3.0%が上限です。 なお、在学中は無利息です。

申込方法

申込方法は3つあり、「予約採用」「在学採用」「緊急採用・応急採用」があります。

予約採用…入学前の申込

申込みは高等学校又は専修学校(高等課程)を通じて行います。募集の時期は、在学している(在学していた)学校に確認してください。 学校によっては、奨学金希望者を対象に説明会を開催しています。 申込手続の期限に遅れないように注意してください。 進学先が確定していなくても申込ができます。

在学採用…入学後の申込

毎年春に学校で奨学生の募集を行います。
奨学金を希望する人は、在学している学校の奨学金窓口に申し出てください。
予約採用で不採用になった方も、再度申込みできます。

大学等に進学後に奨学金の貸与を申し込む「在学採用」についての説明です。

奨学金の申込みは、在学している学校の奨学金窓口を通して行います。

あなたの家庭の経済状況や人生・生活設計に基づき、奨学金の貸与を受ける必要性、返還時の負担などを十分考慮し、学資として必要となる適切な金額を選んで申し込んでください。

申込みに基づく学校からの推薦を受けて、機構が選考のうえ、採用の可否を決定し、学校を通じて通知します。

※平成29年度から、第一種奨学金の貸与を希望する場合は、返還方式(定額返還方式・所得連動返還方式)を選択する必要があります。

緊急採用・応急採用…緊急の申込

現下の厳しい経済状況等を考慮し、失職、破産、事故、病気、死亡等もしくは火災、風水害等の災害等又は学校の廃止によりやむを得ず他の学校に入学することで修学に要する費用が増加したことにより家計が急変し、緊急に奨学金の必要が生じた場合は、次により奨学生として採用します。

※ 「短期大学・大学・大学院・専修学校(専門課程)・高等専門学校」に在学中の方が対象です。予約採用は本制度の対象外となりますので、現在高等学校に在学中の方は、緊急採用・応急採用に申し込むことはできません。

国の教育ローン(日本政策金融公庫)

国の教育ローンとは高校、大学、専修学校などに入学又は在学される方の保護者に対して、入学金、学校納付金などの入学費用や、授業料、通学費などの在学費用を融資する制度で、これまでに35年以上の取扱実績があります。「日本学生支援機構」の奨学金制度と「国の教育ローン」を併用することも可能です。国の教育ローンは「民間の教育ローン」よりは金利が低めなので便利です。

融資額
お子さまお1人につき350万円以内
金利
年1.78%(固定金利)※2018年11月12日現在
返済期間
15年以内(母子家庭、父子家庭、交通遺児家庭、世帯年収200万円(所得122万円)以内の方または子ども3人以上(注)の世帯かつ世帯年収500万円(所得346万円)以内の方は18年以内) (注)お申込みいただく方の世帯で扶養しているお子さまの人数をいいます。年齢、就学の有無を問いません。
使いみち
学校納付金(入学金、授業料、施設設備費など)
受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費など)
在学のため必要となる住居費用(アパート・マンションの敷金・家賃など)
教科書代、教材費、パソコン購入費、通学費用、修学旅行費用、学生の国民年金保険料など
※今後1年間に必要となる費用がご融資の対象となります。
※義務教育期間中の費用は対象とはなりません。
※入学資金については、入学される月の翌月末までのご融資となります。
返済方法
元金と利息を合わせた毎月の返済額が一定(元利均等返済)
在学期間中は利息のみのお支払が可能(元金据置)

日本学生支援機構の奨学金制度と「国の教育ローン」の違い

独立行政法人・日本学生支援機構(旧日本育英会)などの奨学金は、学校が申込窓口となり、お子さまご自身が貸与を受け、卒業後にお子さまご自身が返済していくこと、高校、大学、専門学校などへの入学後に貸与を受けることなどといった特徴があります。

一方、「国の教育ローン」は、公庫各支店が窓口となり、主にお子さまの保護者さまが融資を受け、保護者さまがご返済していくこと、高校、大学、専門学校 などの入学前であっても学費や下宿代などのまとまった費用を、350 万円の範囲内でお申込いただけることなどといった特徴があります。

自治体の奨学金の例~東京都看護師等修学資金

各自治体で奨学金を貸与する制度がありますが、ここでは一例として東京都看護師等修学資金の制度を紹介いたします。一定の条件を満たせば、奨学金の返済が免除になります。

次の1から5の要件を全て満たした者の中から選考の上、予算の範囲内で貸与します。

1.都内の保健師、助産師、看護師及び准看護師の養成施設に在学していること。又は、看護師免許を取得し都内の大学院修士課程(前期博士課程を含む。以下同じ。)で看護に関する専門知識を修得しようとしていること。

2.成績優秀にして、かつ、心身健全であること。

3.経済的理由により修学困難であること。(第二種のみ、申込時に所得制限有り。)

4.同種の修学資金を公的機関から借り受けていないこと。(※)

5.卒業又は修了後、都内の指定施設等において看護業務に従事する意思を有すること。

東京都育英資金及び地方公共団体による返還免除規定のある同種の修学資金を借り受けている場合は、申し込むことができません。また、すでに同一課程でこの修学資金の貸与を受けていた場合は、同じ課程で再度貸与を受けることはできません。

貸与月額、期間及び口数は下記の通りです(2018年度版)

※第一種は1口、第二種は2口まで貸与できます。第一種と第二種を併せて貸与することも可能です。

貸与
養成所等
貸与月額
貸与期間
(最大)
貸与口数
種別
課程
設置主体
第一種
保健師
助産師
看護師
国公立
32,000円
正規の修業年限
一口
その他
36,000円
准看護師
21,000円
大学院修士課程
83,000円
第二種
対象となる全ての課程・設置主体
25,000円
同上
最大二口まで貸与可
(25,000円×2口)

返還の免除(第一種貸与)

下記の場合は、書類提出により、返還金が免除になります。免除に該当しない場合は、貸付を受けていた期間内で必ず返還していただきます。

・養成施設卒業・免許取得後、直ちに指定施設で引き続き5年間看護業務に従事した場合

・大学院修士課程修了後、1年以内に都内医療機関で引き続き5年間看護業務に従事した場合

返還免除規定なし(第二種貸与)

卒業・免許取得後、必ず返還していただくものです。

(都外就業の場合は、返還期間が通常の半分の期間に短縮(例:24か月分(月25,000円)貸与を受けたら、半分の12か月(月50,000円)で返還)になります。)

学費が無料、0円の学校があります。
さらに給料も月11万円程度もらえます。

今までは奨学金についてご紹介しましたが、最後に学費が無料の学校をご紹介します。学費が無料のうえに、さらにお給料も月11万円程度もらえます。その学校とは防衛医科大学校です。詳しくは左記のリンク先からご覧ください。

(※参考)看護学校学費ランキング

→看護専門学校の学費ランキング
→看護大学の学費ランキング
→看護短大の学費ランキング

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