看護師が「仕事を辞めたい」理由ランキング

仕事を辞めたいと思う理由は? (上位3つまで選択)
出典:自治労連「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
理由
割合
人員不足で仕事がきつい
44.2%
賃金が安い
33.9%
思うように休暇が取れない
33.1%
夜勤がつらい
31.6%
思うような看護ができず
仕事の達成感がない
27.8%
職場の人間関係
21.0%
家族に負担をかける
18.2%
医療事故が不安だから
12.2%

自治労連の調査「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」によると、 看護職員が仕事を辞めたい理由として次のような理由が挙げられています。※当ページに掲載されている表は、各機関の調査に基づき当サイトが独自に作成したものです。

仕事を辞めたい理由の第1位は「人員不足で仕事がきつい」というのものです。毎年1年間に辞める看護師が約10万人。新卒や再就職する看護師が約12万人。実質増えている看護師の数は約2万人ということになりますが、現場で働いている看護師は人手不足の影響で1人当たりの仕事量が増え、負担が大きいと感じているようです。看護師を増やすことも重要です。しかし、同時に離職者を減らすことに力を注がないと、看護師をいくら増やしたころで辞める人が多ければ、慢性的な看護師不足により看護師の負担が軽くなりません。

辞めてもすぐに新しい看護師が補充されないことも少なくないようです。辞めた看護師の穴埋めをすることになるのは残された看護師です。人員が減れば残された看護師の負担は大きくなり、いつも以上に疲れます。結果的に辞めた看護師の穴埋めをした看護師が疲れ果て辞めてしまう…という悪循環に陥っているケースもあります。

規模別の看護師平均年収
出典:厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」
平均年収
病院の規模
509万4100円
1000人以上
466万7100円
100~999以上
437万5800円
10~99以上
480万8500円
全体

仕事を辞めたい理由の第2位「賃金が安い」というのは、「看護師は割と給料がいいはず」と思っている方にとっては意外かもしれません。厚生労働省の平成28年賃金構造基本統計調査によると、看護師の平均年収は480万8500円。女性の平均年収が約276万円なので、看護師のほうが約200万円高いことになります。初任給の段階で夜勤手当などを含めると27~30万程度もらえます。

病院の規模別にみると、1000人以上が509万4100円、100~999人が466万7100円、10~99人は437万5800円となっており、病院の規模が大きいほど年収が高くなることがわかります。従業員が1000名を越える大規模病院の看護師の年収は約500万と男性の平均年収並の高さです。

以上を踏まえると、看護師は他の職業と比べると給料がよく、年収が高いと数字のうえからは言えるでしょう。とはいえ、看護の現場では慢性的な人手不足で、一人当たりの仕事の負担が大きくなっています。そのほか、夜勤を含む長時間の勤務でも仮眠が取れなかったり、医療事故への不安からくる緊張やストレスなどもあり、大変な仕事であることも事実です。過酷な労働環境に対して見合った給料がもらえていないと感じる看護師が多いからこそ、「賃金が安い」と感じるのではないでしょうか。

病院看護師の3交替・2交替勤務の例
シフト
日勤
準夜勤
深夜勤
3交替
8:30~17:00
16:30~1:00
0:30~9:00
2交替
8:30~17:00
16:30~9:00

仕事を辞めたい理由の第3位の「思うように休暇が取れない」というのは「連休が取れない、有給が使えない」ということだと思いますが、実感として「休んだ気がしない」という意味も含まれているのではないでしょうか。例えば、3交替の場合は2交替に比べ、交替する回数が当然増えるので休んだ気がせず、定時に終わればまだしも残業があれば勤務間隔が短くなり毎日仕事をしているような気分になる人もいます。準夜勤(16:30~1:00)のあとは、疲れがたまっているとお昼過ぎまで寝てしまい、体がだるいからダラダラしていたら、あっという間に夕方になっていてこともあるので1日損をした気分になるようです。

ですから、3交替より2交替のほうがしっかり休みを取れた感覚を味わえるのでいいという看護師も少なくありませんが、夜勤は16時間を超える労働になるので体力がある若いうちはいいですが、年を取って体力がなくなると2交替はきついようです。また家庭をもち、子どもがいる看護師にとっては2交替の場合は、家を半日以上空けることになるので、少しでも家に帰る時間を作りたい看護師は3交替の病院を選ぶことが多いようです。

夜勤の勤務の拘束時間は?(2交替の場合)
出典:自治労連「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
項目
割合
16時間以上
53.9%
13時間~16時間未満
22.3%
9時間~13時間
10.3%
9時間未満
1.3%

仕事を辞めたい理由の第4位は「夜勤がつらい」ということですが、「夜勤」に関しては、日本看護協会が「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」を発表するほど根が深い問題です。3交替の場合、シフトが「日勤→深夜」や「準夜→日勤」のときは勤務時間の間隔が短いのでつらくなります。

例えば日勤→深夜のシフトの場合、定時に帰れずに19時過ぎまで残業になってしまうと、0:30まで休める時間は5時間程度です。その間に家に帰って、食事や仮眠して、また病院戻って…というのもかなり慌ただしく、かえって疲れてしまうこともあるでしょう。勤務時間の間隔が短いまま、深夜勤に突入する回数が多くなると疲労度も高くなります。自治労連の調査では2交替制の夜勤の勤務時間は約54%の病院が16時間以上の勤務です。2交替の夜勤で仮眠が全く取れていない人は4割に上ります。夜勤は日勤より看護師の数が少なく、1人の看護師が担当する患者も多くなるので、忙しくて仮眠する暇がないこともあるのです。

現在の仕事にやりがいを感じていますか?
出典:自治労連「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
項目
割合
少し感じる
60.3%
わからない
16.6%
強く感じる
11.4%
まったく感じない
8.7%

5位の「仕事の達成感がない」というのは、人によっていろいろな意見があると思います。看護師は法律上では「診療の補助」「療養上の世話」が役割として明記されていますが、事細かに看護師がやる仕事が具体的に明記されているわけではありません。必ずしも看護師がやらなくてもいいような雑務を多かれ少なかれしています。「結局、看護師は『何でも屋』でいいように使い捨てされているのではないか?朝から晩まで病棟を歩き回りクタクタになりながら、ルーチンワークをこなしている自分の存在って何だろう?」と愚痴をこぼしたくなる看護師がいるのも、現場の大変さを考えれば理解できます。

十分な看護が提供できていますか?
出典:自治労連「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
項目
割合
できていない
57.5%
わからない
27.4%
できている
11.6%

治る見込みのない患者を受け持つ病棟では、患者が元気に回復し「ありがとう」と感謝を言われ、病院を去る姿を見ることはできません。患者が元気に笑顔で退院する姿をみれば「看護をしてよかった、自分も役に立てた」という気持ちにもなりますが、終末期の医療に携わる現場では仕事に対しての達成感が得にくいことはあるでしょう。一方で、生きていくため、お金のために働いていると最初から割り切って仕事をしている人は仕事に対して達成感をそもそも求めていないので、医療事故さえ起こさなければいいと粛々と仕事をこなしている人もいます。「ストレスに感じることはたくさんあっても、お給料を我慢料として考えているから、やりがいなんて考えたこともない。生きるために働く」という方も少なくありません。看護職に限らず、「仕事への達成感をどう捉えるか」について何か正しい答えがあるわけでもありません。人それぞれ心の中に、自分なりの答えがあると思います。

6位の「職場の人間関係」は看護職に限らず、仕事を辞める原因の定番の一つです。女性が多い看護職特有の世界になじめず辞めてしまう人も少なくないようです。ただ、職場は選べても職場の「人間」まで選ぶことはできないので、こればかりは運、不運があります。人間関係が悩みの場合は、辞めて別の病院に転職することであっさり解決することはあります。「他の職場でも嫌な人はいるから、簡単に辞めるな。どこの職場に行ってもまた辞めることになる」という主張も一理ありますが、ストレスで体調を崩したり、うつ病になってまで働く理由はどこにもありません。ただ、次に就職する病院は慎重に時間をかけて選んだほうがいいと思います。前回の病院で辞めてしまった経験を踏まえつつ、自分の適性を考え、自分に合った職場はどこかを真剣に検討してみましょう。看護師の友人・知人・先輩などから病院の情報を集めてみるのも一つの手です。

7位の「家族に負担をかける」というのは、子どもがいる場合に大きな問題になっているようです。「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」の自由記載のなかで、次のような意見がありました。「子どもがおり、夜勤の継続に困難を感じる。夫も仕事のため十分な協力が望めない。両親も遠方で協力は厳しく、子供の就学後、パート等も考えないといけない状況」「自分の身体だけでなく、家族を巻き込んでの仕事なので、協力なしでは続けられない。夜勤は、身体への負担が半端でないことを日勤しかしない幹部には分かってもらえない」。

あなたは仕事を辞めたいと思いますか?
出典:自治労連「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
項目
割合
ときどき思う
55.6%
いつも思う
19.6%
思わない
16.8%
わからない
5.8%

仕事を辞めたい理由第8位の「医療事故への不安」は看護師を取り巻く過酷な労働環境のなかで、慢性的な疲労を感じている看護師からの意見と思われます。過度な疲労によって注意力が低下すれば、医療事故へのリスクは高まります。特に2交替の16時間という長時間勤務は医療事故を起こす確率が高くなると懸念する声もあります。医療事故につながれば、患者の安全も脅かされるのですから、看護師の労働環境の改善は急務です。

そのほかランキングにはありませんでしたが、看護師のストレスを感じる要因のひとつに、「患者・家族からのクレーム」があります。「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」によると、患者や家族からのクレームに対してストレスを「強く感じている」は26.2%、「少し感じている」は50.1%、合わせると76.3%にも上ります。患者やその家族からの度重なる理不尽なクレームに耐えかね、精神的に疲れ果て病院を辞めるケースも少なくありません。さらにクレームの件に関して上司に相談しても、一方的に「あなたが悪い」「とりあえず患者さんに謝って」などと言われ、クレームを言われた看護師に対する職場のサポートもない場合もあります。他の病院で何らかのトラブルを起こして転院してくる患者を多く引き受けている病院は、やはり患者・家族からのクレームも多く、現場で働く看護師にとっては辛いようです。

看護系の職場を選ぶ基準は?

職場を選ぶ基準は?
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正看護師、准看護師、助産師、保健師 
勤務形態で探す
2交代(常勤)、3交代(常勤)、日勤(常勤)、夜勤専従、非常勤
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1次救急医療病院、2次救急医療病院、3次救急医療病院、救急指定なし病院、療養病院、精神病院、医院・クリニック
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(病院の場合)
駅近、高給与、残業少なめ、休日多め、教育支援制度あり、キレイな職場、託児所あり、寮あり、電子カルテ有り、日祝休み、車通勤OK

看護師の離職を減らすための改善は国家レベルで実行してほしいですが、そう簡単に現在の看護師を取り巻く厳しい状況はなかなか変わらないと思われます。ただそういう中でも、看護師の労働環境に積極的に取り組んでいる病院もなかにはありますし、いかに自分にあった職場を見つけられるかが重要ではないでしょうか。そこでどのような基準で職場を決めていけば良いかを様々な角度から考えてみたいと思います。

正直なところその職場が自分にあった職場かどうかは、実際に働いてみないとわからないものです。これは看護職だけでなく、全ての職業について言えることだと思います。ただ、意外と自分の下調べが甘かったせいで、こんなはずじゃなかった…と悔やんでいる人も多いのは残念です。左記の表は大手転職サイトの求人検索項目から抜粋したものです。転職先を決める基準のひとつとして、どういうった項目があるか把握できます。

新卒で勤めた病院でずっと働き続けられるなら問題ないのですが、結婚や病気、職場が合わないなどの理由で辞めざるを得ないときもあります。先々転職することになってもスムーズに就職できるように、ある一定のキャリアを積んでおくに越したことはありません。キャリアといっても大げさに考えることはなく、正社員かつ病棟勤務で夜勤をこなした経験があれば基本的には問題ないはずです。転職のことだけでなく、若いうちに看護師として病棟で働くことはいい経験になります。結婚・出産・子育てなどで体力勝負の病棟勤務はできなくなり、外来やクリニック、特養(特別養護老人ホーム)で働くケースも多いのです。病棟勤務で身につけた技術や知識は他の職場で活かせることもあるので無駄にはならないはずです。

派遣の場合はボーナスや有給はありませんが、次のような人たちが多く利用しているようです。例えば離職して長期で働く気力はないけれど短期なら何とか働ける人や契約期限がきたら辞めることができるので、わずらわしい人間関係にずっと悩まされたくない人などです。MCナースネットのように派遣や単発のアルバイトを扱っている転職サイトもあります。派遣の看護師を必要としている病院は次のようなケースです。例えば産休や離職者が予定より多く出てしまい看護師の配置人数の基準を満たせないケースや、忙しく過酷な職場で定着する職員が少なく、慢性的な人手不足に陥っているケースです。

1日単位で働ける単発のアルバイト・スポットでは旅行添乗(修学旅行、研修旅行)、検診(企業の健康診断)、訪問入浴、イベント(スポーツ大会、遠足など)、夜勤パート(人員欠員時のサポート)などがあり、看護師の働ける場所は多岐にわたっています。看護師は自分のライフスタイルにあった働き方が割とできる職業と言えるのではないでしょうか。下記の表に、MCナースネットが扱っているような単発アルバイト・スポットの求人例をまとめてみました。下記の表をご覧いただければ単発のアルバイトとしては高給の部類と言えるのではないでしょうか。もちろん看護系のアルバイトは決して楽なバイトではありませんが、無資格の日雇いアルバイトでは得られない比較的高額な日給がもらえます。何らかの事情により長期的に働けない状況になったとしても、短期間で働ける高給の求人が豊富にあることは、経済的にも精神的にも安心できるのではないでしょうか。

単発アルバイト・スポットの求人例
バイトの種類
給料
業務内容
旅行添乗員
3万9000円=日給1万3000円×3日
交通費・食事代は別途
中学校の添乗看護業務
日光へ2泊3日の添乗
検診
日給1万7000円
(実働8時間以上の場合は別途残業手当有り)
都内の健診会場を巡回、採血業務
勤務時間(7:00~16:00)
訪問入浴
日給1万6000円
勤務時間(8:30~17:30)
入浴介助(洗体・洗髪)・着脱介助
バイタルチェック・入浴の可否判断
1日平均7件程度巡回
夜勤パート
日給3万2000円(交通費全額支給)
勤務時間 (17:30~翌9:30)休憩120分
有料老人ホームでの夜勤業務
バイタルチェック、服薬管理、胃ろう・ じょくそう・バルーン等の処置、看護記録等(夜勤1人体制)


職場を決めるにあたり、自宅と勤め先の通勤時間も重要です。3交替の場合は勤務時間の間隔が短いので、2交替よりも通勤時間には気をつけたほうがよいです。例えば、3交替で通勤時間が片道1時間かかるとちょっと辛いのではないでしょうか。日勤→深夜の場合、日勤で18時まで残業になり、帰宅は19時。0時30分出勤の場合、時間に余裕をみて23時過ぎぐらいに家を出ることにすると、自宅にいられる時間は4時間程度。その間、食事したり、シャワー浴びたり、ちょっと休んだりしたら、すぐに家を出ることになりそうです。以上のことを踏まえると、一概には言えませんが、通勤時間は30分以内のほうがいいのではないでしょうか。

働くなかで体調を壊したり、職場がどうしても自分に合わずに辞める方も少なくありません。そういうときは、病棟勤務にこだわるのではなく、外来・クリニック・特養なども選択肢に入れ、雇用形態もパートや派遣・単発バイトなども考えることも重要です。つまり、働き方の選択肢を増やすということです。転職先に自分の能力が活かせない職場を選び、「自分は仕事ができない、私は今の職場についていけない…」と自信をなくしている方も少なくありません。一度、自分がどういう職場なら能力を活かせるのかを冷静に考えてみましょう。自分が不得意な分野では、自分の能力を発揮できないのは当たり前です。自分で自分を責めたり、自分を追い込むのはやめましょう。

あなたの疲れの回復具合は?
出典:自治労連「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
項目
割合
翌日に残ることが多い
51.7%
休日でも回復しない
21.9%
次の日までには回復
24.9%
疲れを感じない
0.7%
就職活動・転職活動で悩んでしまったときには、自分はどういう分野で看護をしていきたいのかを、ぼんやりとでもいいから考えてもいいのではないでしょうか。自分がやりたいことをある程度絞っておかないと、興味のない分野を就職先に選んだ場合に、やりがいもないので仕事の嫌な部分だけが目についてしまい、不平不満が生まれストレスがたまります。仕事でやりがいや喜びを感じられる部分があれば、多少のつらいことがあっても乗り切れることがあります。在職中だけどやりたいことが全くない場合は、とりあえず今の職場の勉強会・委員会などに出席して知識を得ることをしてみはいかがでしょうか。知識を現場で活かせないから看護がつまらなく思えるのかもしれません。自分の経験・技術・知識が現場で活かせたたときには喜びが生まれます。日々の仕事で疲れているから、新しいことを勉強する気力がないという意見もあるかとは思いますが、どこかの時点で「何か」を変えていかないと、良くも悪くも今の現状を変えることはなかなか難しいのではないでしょうか。


特に何をやりたいものもなく、なんとなしに職場を選んで後悔し、辞めてしまい次の就職先を悩んでいる人もいると思います。以前の職場がしんどかったから、どこか楽な職場がいい…と考える人も多いようですが、なかなか「自分にとって」楽と感じる職場は見つからないようです。どこの職場にもそれなりの大変さがあるからです。

十分な看護が提供できない主な理由は?
出典:「看護職員の労働実態アンケート(2014年)」
項目
割合
人員が少なく業務が過密
75.5%
自分の能力や技量の不足
41.9%
「看護業務以外の
『その他の業務』が多すぎる」
41.5%
「研修・会議等が多すぎる
18.5%
スタッフ間の意思疎通が悪い
15.1%
職場のメンバーがよく代わり
看護の蓄積が無い
12.8%
病棟単位が大きすぎて
患者の把握が困難
7.3%
自分自身の健康状態
7.0%

大変さの質は病棟と違うかもしれませんが、「外来は受付業務、電話応対、検査や入院の案内、各種書類の手続、各部署への連絡など多くの雑務をこなしながら、押し寄せる患者をさばくので疲れる」という声もあります。クリニックは雑務が多く、意外と残業も多かったりします。「看護師の数が少ないから休みたいときに思うように休みが取れなかった。スタッフが少ないから、人間関係がうまくいかないと疲れる」ということもあるようです。

特養では「介護業務、雑務ばかりやらされて、患者の急変時には責任を押しつけられる。看護業務が少なく物足りない。特養でずっと働いていて看護のスキルが落ちた。病院で病棟勤務したいが、やっていけるかどうか不安。」と感じている人もいます。どんな職場でも大変さはあるわけですから、どうせ大変なら自分のやりたい分野で苦労したほうがいいのではないでしょうか。自分のやりたい分野ならやりがいを感じられるでしょうし、自分が成長したときの嬉しさもひとしおなのではないでしょうか。少しでも興味があるような分野や自分の向いている分野を考えてみるのもいいかもしれません。

先輩や友人が働いている病院などの職場情報も有益ですが、人それぞれ受け止め方が違うので、先輩や友人が「働きやすくていい職場」と言ったからといって必ず自分に合うかどうかはわかりません。環境を含めた今の自分の状況、自分の適性などを考えて就職先を考えてみましょう。就職前の情報収集には限度があります。最終的には自分が働いてみないといい職場かどうかは分かりませんが、最善は尽くしたほうが後悔は少ないはずです。

自分で気になる病院があれば、めんどうさくいですが、片っ端から調べて看護師の求人があるか探してみましょう。看護学校に在学中の方は実習や勉強で忙しく就職活動も大変な方もいると思いますが、病院等で働きながらの転職活動も大変です。転職サイトは利用すると営業担当者が希望の求人を探してきてくれるのでとても便利です。転職サイトによって営業担当者と自分との相性があるものなので、転職サイトにいくつか登録をして一番自分に合いそうな担当者を選びます。メールや電話での対応で誠実かどうか、熱心かどうか大体わかってしまうものです。
誤解している方も意外と多いのですが、転職サイトに登録したからといって、その転職サイトを利用して就職しなければならない…ということは全くありません。転職サイトの利用を中止したい場合は、「登録抹消・退会の手続」をすれば何の問題もありません。面談等で転職サイトの会社を訪れる機会がある場合は営業担当者やオフィスの雰囲気をみて、信用できるかもチェックします。そして、就職する病院選びは営業担当者任せにしないで、自分でも病院探しをする活動は続けましょう。自分で探した病院のほうがいいこともありますし、自分で調べることによって、看護師の求人の「相場」も大体わかってきます。担当者から紹介された求人が、現在の看護師の求人相場から見て「待遇がいいのか悪いのか」を自分で客観的に判断できます。例えば、転職サイトの担当者にある病院を紹介されたとします。その病院のホームページに記載されている看護師の採用条件を調べ、自分が担当者に紹介された条件との違いを確認してみましょう。もし違いがあれば、その違いが妥当かどうかを検討して、紹介された求人のほうが条件が良ければいいことですし、条件で納得いかない部分があればその旨を担当者に伝えて説明を仰ぎましょう。担当者任せではなく、自分でも情報を集めることによって、交渉をうまく運べます。

就職活動・転職活動をする際にはなるべく情報を多く集め、何でも活用してみましょう。看護学校に在学中なら学校の先生からの情報、すでに看護師として働いている友人・先輩からの情報、自分で調べた病院のホームページの「採用」情報、転職サイトに登録して得た情報などを同時並行的に四方八方から集めて、最終判断を自分で下しましょう。これ以上の情報は集められない…というところまで努力したのであれば、「あ~、なんでこんなとこに就職しちゃったんだろ、失敗した…」と後悔しなくて済むかもしれません。看護の分野に限らず、実際に就職してみなければわからないことはたくさんあります。他人がいい、世間の評判がいい…と言っても自分にその就職先が合う保証はありません。というのも、人によって受け止め方は違いますし、個々人が発揮できる能力も場所によって異なるからです。

以上、看護師を辞めたい理由や看護師が再就職する際のポイントを主にご紹介してきましたが、まだ看護師にもなっていない高校生の方々は、「なんで看護師を辞める理由なんてネガティブな記事を掲載するの?」と思うかもしれません。その理由を端的に言ってしまえば看護師の仕事の良い面だけでなく、大変な面も知ったうえで看護師を目指してほしかったからです。看護師は給料がいい、食べていくのに困らない、就職しやすい…という面もありますが、一方で人員不足による業務量の増大、交替制勤務・夜勤の大変さ、離職率の高さなど看護師業務には大変な面が多いのです。看護師の仕事の良い面と大変な面の両者をバランスよく知っておけば、「看護師なんてならなきゃよかった…この仕事やめたい」…と悔やむことが少なくなるかもしれません。そして、再就職する際のポイントをご紹介したのは、何らかの理由で最初の職場を辞めることになったとしても、あたふたしなくても済むようにという思いからです。これをお読み下さったあなたが、ご自分にあった職場に出会えることを心から願っております。

最後にこれから看護師を目指す方に参考になると思う動画をご紹介します。下記の動画は徳島県立三好病院の救急病棟で働く看護師、来代浩子さんを取材したものです。看護師の業務や来代さんの忘れられない看護経験などについて説明されています。動画の下に、当方が動画を見てメモした内容を簡単に箇条書きにしてみました。

※下記の動画は音声が流れますので、ご注意ください。



<動画メモ>
・徳島県立三好病院(救急病棟)のシフト…3交替制
 日勤…8:30~17:15、準夜勤…16:30~1:15、夜勤…0:30~9:15
・救急病棟は重症患者が多いので、患者の情報の抜け落ちがないようにする。そのため申し送りも細かい。
・看護計画書…看護師みんなが同じケアができるための書類
・血圧、脈拍、熱、バイタイルサイン的なものは2時間ごと
・三好病院、救急病棟の業務割合…日常生活の援助(46%)、記録報告連絡(26%)、診療介助(12%)
・事務作業が少なくれば、もうちょっと患者さんと話したり、出来るケアが増える
・病棟勤務とは別に委員会活動にも参加。来代さんは感染対策委員会に参加。
・夜勤担当は3人。重症患者が重なるとどうしても手が足りないのが現状。
・家事もして、子育てもして3交替の仕事っていうのは大変
・看護師の仕事は責任もすごく重いけど、やりがいのある仕事

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