国家試験の合格率が悪い学校は注意!?

執筆者:看護大学・専門学校受験ナビ編集部

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国家試験の合格率は学校ごとに発表されています。 国家試験の合格率が極端に低い看護大学や看護専門学校は、 「入学してもしっかりとした教育が受けられないのではないか」という評価がされやすいので、学校の人気に影響を与えることはあるかもしれません。 確かに国家試験の合格率は学校選びの判断材料のひとつにはなります。

ただ、注意したいのは国家試験合格率にそこまで過剰に反応しなくてもいいということです。 全国平均の合格率に比べてあまりにも低い場合は少し注意したほうがいいかもしれませんが、1学年が100名を超えるような定員が多い学校や、偏差値が比較的高めな学校でも、1人~2人程度、不合格の生徒が出てしまうものなので、 国家試験の合格率に対して目くじらを立てるほどのことではないでしょう。

どんなにいい看護教育や学習環境が与えられたとしても、 勉強する本人にやる気がないと、どうしようもありません。 看護師国家試験はある一定の点数を取れれば、全員合格できる試験なので、 勉強した分はしっかり点数が取れる性質のものです。 全国の看護師国家試験合格率(新卒者・2018年)は96.3%でした。 この合格率の高さを考えると、看護師国家試験は「落とすための試験」とは言えません。 最低限、看護師として必要な知識を持っているかを確認するための試験です。 看護師の国家試験に限って言えば、 真面目に学校に通い、勉強していれば合格できる試験です。 必要以上に恐れる試験ではありません。

今後、社会的に看護師が飽和状態になり、 看護師の数を抑えなければならないという状況なら、 意図的に国家試験を難しくして、看護師の数を抑える可能性はありえます。 しかし、近年、看護師不足が徐々に改善されてきたとはいえ、 看護師不足が完全に解消されたとまでは言えません。 毎年10万人以上、10人に1人の割合で看護師が辞めている近年ですから、 看護師の需要は引き続き高く、まだまだ売り手市場です。 以上の状況を踏まえると、今後しばらく看護師国家試験が難しくなることはなさそうです。 看護師国家試験の合格率が学校選びの際の判断材料のひとつにはなりますが、 学校のカリキュラムや校風などにも注目しておきたいところです。 大学・専門学校の資料請求はマイナビ進学から可能です。

最後に、国家試験の合格率が出ていない新設校について述べておきます。 近年、看護学科を新設する大学が増えていますが、 卒業生を輩出するまでは、当然のことながら国家試験の合格率がわかりません。 新設校という点で不安になることがあるかもしれませんが、もともと看護学科をもつ短大や専門学校が大学に看護学科を移行し、新設する場合は、 看護教育に関するノウハウがあるので、心配する必要はないでしょう。 そのほか、医療・福祉系の学科をもつ大学が看護学科を新設するケースも多いのですが、 既存の学科で実習施設として病院・福祉施設を使っているので、 実習施設については問題ないですし、 良い教授を紹介してもらえるようなコネクションもあるので必要以上に心配することはないでしょう。

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